Beaver Board

二次創作の為の合板

SHHis について考えていること一つ二つ エッセイ風の創作

仮題『偶像の未来』草稿 ( 旧仮題『偶像の時代』) あなたは、たとえば、ある夏の夜に、移動中の自動車のなかで、きらきらした都会の大通りを、ぼーっと窓から眺めているとき、なんとなく「大通りだな」と思って見ていると、ふと、いまとそっくりにおんなじこ…

シャニマス ・アフォリズム

シャニマス イベントコミュ金言集 及び抜粋 2022.2.28 * * * 『みんな特別だし、みんな普通の女の子だ』 ( Catch the shiny tail / 第5話 私の場所 ) 『そうですね、彼女たちはきっと 魔法使いや、妖精みたいに たくさんの人を幸せにすることが出来る—— …

【琴・禽・空・華】を読みながら考えたこと

(序) 幽谷霧子のコミュを読み解いてゆくと、それは全編を通して「克服」を描いた物語なのではないかということを思います。すべてのものを二つの対極から把握する、そうして「世界」を見るひとりの人間として、いかに生きてゆくべきか。その「世界」から何…

自作を回顧して綴る 2021.01.18

“ 短篇集 ” 二次創作小説集https://t.co/8eHDBRVIVH— 矢作 (@ggndpttn) 2020年12月28日 シャニマスでなければ、私は二次創作をはじめることはありませんでした。どんなに深い発想も受け容れてくれるような、とても自由な領域が与えられたような気がしたので…

【我・思・君・思】「かなかな」の主題と構成

(序) 幽谷霧子のコミュを読み進めてゆくと、二つの相反する要素がしばしば登場し、二つのものの対照的配置から生じるエネルギーが彼女によって紐解かれてゆきます。 【我・思・君・思】「かなかな」の場合には、「私」と「世界」が、対になっている題材で…

幽谷霧子の方法序説

はじめに、この種の哲学が、デカルトにおける『方法序説』のような、ある原理が本来そこにおいて営まられるべき場所にいかにしたら到達できるのか、それが厳密には何に支えられて営まられるのかについての、方法論上の考察に基づくものになるかも知れない。…

相対について

本当のところは、書き残すことに気の進まぬ思いが拭い去れない。ならば、書かなければ良いではないかと思われるのが当然であろうが、そうもゆかず、もう書いているしか手立てがない、書かざるを得ないというのが実情である。書きたくないが書きたい、書きた…

絶対について

本当のところは、書き残すことに気の進まぬ思いが拭い去れない。それは必ず、生を堰き止める行為でありつつも、生からは逃れられないことを実感として思い知らされるからである。これが恥部をさらすことになりかねない。私の中には、未だ、生きていることが…

感動について

感動とは、極めて不安定な状態である。 感情があわてふためき、あっちへ行ったりこっちへ行ったりして、意識は及ばず、ただ運動による熱だけがはっきりと認識できる状態である。あまりにも急激に温度は上昇するので、つかの間、幸福感でいっぱいになるが、こ…

“ おいのり ” 感想

ファン感謝祭編 幽谷霧子 “おいのり” “ふねがでます” 左手、それから右手を胸にあて目を閉じる。 彼女の最も印象的で象徴的な立ち姿です。 この “祈る” ということを厚く重んじる精神はどこからくるのでしょうか。 “ おいのり ” 主に、神仏に加護や救済を請…

“ かなかな ” 感想

【我・思・君・ 思】幽谷霧子 “かなかな” まさか、シャニマス の世界には、こんなに味わい深い夏まであるとは思いませんでした。 この夏が終わる前に、書き留めたいと思います。 “ かなかな ” このエピソードは、現実と夢の矛盾した状態の肯定を、全体を通し…